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2025.08.19

【卒業生インタビュー】 高校での学びが未来を拓く。IB卒業生が語るAPUでのアクティブな大学生活

2025年3月に本校を卒業し、現在は立命館アジア太平洋大学(APU)のアジア太平洋学部に通う荻野さん。高校時代のIB(国際バカロレア)での学びをどのように大学受験や現在の学びに活かしているのか、お話を伺いました。最近、韓国でのフィールドワークから帰国したばかりというアクティブな大学生活についても語ってくれました。

幅広い人文学の学びから、自分の専門を見つけるために

—— まず、大学と学部について教えてください。

立命館アジア太平洋大学(APU)のアジア太平洋学部に在籍しています。この学部では、社会学、国際学、メディア学といった分野を幅広く学んだ後、2年生から自分の専門分野を深く掘り下げていくことができます。

—— この学部を選んだ理由は何だったのでしょうか?

高校時代から哲学、社会学、教育学といった人文学系の学問に興味があったのですが、具体的にどれを専門にしたいかまでは決められていませんでした。APUのアジア太平洋学部なら、まずは広く学んでから本当に学びたい分野を見つけられると思い、選びました。

「スコア不要」のIB入試。問われたのは学びの「中身」

—— 受験はどのような形式でしたか?

IB入試で受験しました。IBの最終スコアは必要なく、代わりに高校の調査書、そしてIBの学びに関する提出物が中心でした。

—— 具体的にどのような提出物が必要でしたか?

主に3つありました。一つ目は、TOK(知の理論)で何を学び、どのように成長したかを書くエッセイです。私は「自分と異なる立場の人の意見にも興味を持って耳を傾けられるようになった」というテーマで書きました。もともと自分と違う意見をすぐに「違う」と判断してしまう癖があったのですが、TOKを通して多様な視点を一度自分の中に受け入れられるようになった経験を述べました。

二つ目はCAS(創造性・活動・奉仕)での活動報告です。これは、高校で仲間と共にディベート部を立ち上げ、全国大会に出場するまでの経験について書きました。最初は何もできない状態から、他校に練習をお願いしに行くなど試行錯誤を重ねて目標を達成したプロセスを伝えました。

三つ目は志望理由書です。IB教員に関心があったこと、そのためにAPUで教育学を学びたいと書きました。特に、実際に教育現場へ足を運ぶフィールドワークが豊富な点や、IBについて深く学ぶためにスイスへ留学したいという展望も盛り込みました。

—— 面接ではどのようなことを聞かれましたか?

オンラインでの面接でした。提出した書類の内容について深掘りされる質問が多かったです。特にIBでの学びやCAS活動については詳しく聞かれましたね。また、時事問題に関する質問もあり、自分の考えを述べる準備が必要でした。

高校でのグループワーク経験が、韓国でのフィールドワークでリーダーシップに繋がった

—— 高校生活で学んだことで、今に活かされていることはありますか?

グループワークの経験が非常に役立っています。大学ではグループワークがとても多いんです。

実はつい最近、1週間の韓国でのフィールドワークに参加してきました。外国人労働者の方々への意識調査として、街頭でアンケートを取ったり、支援センターの方にインタビューをしたりするプログラムです。5人のグループで活動したのですが、インタビューの質問内容を考えたり、どうすれば効率的にアンケートを集められるか作戦を立てたりと、話し合いの場面が多くありました。

高校時代からグループワークには慣れていたので、自然とみんなに話を振ったり、議論をまとめたりする役回りをしていたら、いつの間にかリーダーになっていました(笑)。あの私が話し合いの場でリーダーシップを発揮できるようになったのは、高校での経験のおかげだと実感しています。

—— 韓国でのフィールドワークは貴重な経験ですね。

はい。120人くらいが参加する大きなプログラムでした。韓国語はほとんど話せませんでしたが、「アンケートにご協力ください」という一言だけ覚えて、たくさんの人に話しかけました。このような海外プログラムは他にも、バングラデシュや中国に行くものなど色々あるので、興味があるものにまた参加してみたいです。

読書経験が大学での学問の助けに。後輩へのメッセージ

—— 高校時代を振り返って、特にやっておいて良かったと思うことは何ですか?

ディベート部の活動はもちろんですが、本を読んでいて本当に良かったと思います。大学の授業で、レヴィ=ストロースの『野生の思考』のような難解な学術書を読む課題があるのですが、高校の国語の授業で少し難しい本を考察しながら読む習慣がついていたので、あまり苦労せずに内容を理解できています。考察しながら本を読む面白さに気づかせてくれた国語の授業には本当に感謝していて、今では図書館に入り浸るほど本が好きになりました。

—— 最後に、後輩たちへメッセージをお願いします。

IBでの学びやCAS活動は、そのまま大学入試で評価されることが多いので、一つひとつに真剣に取り組むことが大切だと思います。特にCASは「これをやりました」と明確に言語化できる活動が一つあると強いです。

そしてもう一つ、高校時代に生活リズムを確立しておくことが、想像以上に重要です。大学は時間割の自由度が高い分、自己管理ができないとすぐに生活が乱れてしまいます。高校のうちに朝早く起きる、夜はきちんと寝るという基本的な習慣を身につけておけば、大学の膨大な課題にもきっと対応していけるはずです。応援しています!


荻野さん、今回はインタビューにご協力いただき、本当にありがとうございました!

高校でのIBの学びが、大学受験や海外でのフィールドワークでのリーダーシップにまで、まっすぐ繋がっているお話 、とてもワクワクしながら伺いました。TOKを通じて考え方の幅が広がったことや 、仲間とディベート部をゼロから立ち上げた行動力、読書習慣の大切さという後輩へのリアルなアドバイスは、きっと在校生や未来の後輩たちの心に響くはずです。

荻野さんの今後のご活躍を、心から応援しています!

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