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2025.08.27

【卒業生座談会】先輩から後輩へ。ワシントン州立大学で学ぶ卒業生が語る、世界への挑戦と学びのリアル

夏休みを利用して、卒業生の大保鴻子さん(2020年度卒)が母校を訪れてくれました。

大保さんは本校のレジデンススタイル(寮)で3年間を過ごし、IBクラスの第一期生として勉学に励む傍ら、和太鼓部ではリーダーとしても活躍。卒業後はアメリカのコミュニティカレッジへ進学し、現在はワシントン州立大学の4年生として国際政治学を専攻しています。今回、後輩たちのために急遽開催された座談会。はじめは少し緊張気味だった在校生たちも、気さくな大保さんの人柄に触れ、次々と質問の手が挙がりました。先輩が語る「今」と、そこに至るまでの「高校時代の経験」に、皆が真剣な眼差しで聞き入っていました。

Q&Aセッション:先輩、教えてください!

ここからは、在校生からの質問と、大保さんの回答の一部をご紹介します。

【学び・進路について】

Q.なぜ今の分野(国際政治学)を選んだのですか?

きっかけは、AIEの授業で世界の出来事を学んだことです。「自分が知らないことが世界にはこんなにあるんだ」と衝撃を受けました。また、文学や心理学を学ぶ中で、自分の内面と向き合うことが多かったのですが、もっと外の世界に目を向けた学問に挑戦したいと思うように。ちょうどその時期にアメリカの大統領選挙があり、「政治を1から学んでみよう!」と決意したのが始まりです。

Q. 具体的にはどのようなことを学んでいますか?

国際政治学と一言で言っても分野は様々です。例えば、国と国の関係性や戦争の原因を探る「国際関係学」、各国の政治システムを比較分析する「政治比較学」、アメリカの憲法がどのように作られ、変化してきたかを歴史から学ぶ授業など、多岐にわたる分野を学んでいます。

Q.コミュニティカレッジと4年制大学、両方を経験されていますが、違いやそれぞれの良い点を教えてください。

コミュニティカレッジ(コミカレ)は、様々な分野の基礎的なクラスを幅広く履修できるのが魅力です。そこで自分の興味を探求し、4年制大学で何を専門にしたいかを見極めることができました。学費が比較的安いので、世界中から多様な学生が集まっており、様々な価値観に触れる最適な場所でしたね。 一方、4年制大学は専門性が一気に高まります。少人数クラスでのディスカッションや論文作成が中心になり、難易度は上がりますが、その分学びは深まります。どちらも経験できたのは良かったと感じています。

Q. 日本の大学ではなく、アメリカの大学で4年間学ぶことを選んだ理由は何ですか?

「外の世界から日本を見てみたかった」というのが一番の理由です。将来、日本に貢献できる人材になりたいという想いがあり、そのためにはまず日本の外に出て、客観的に自国を見つめ直す必要があると考えました。また、アメリカの大学の「本気で学ぶ」雰囲気に身を置き

たかったというのも大きな理由です。

【高校生活と成長について】

Q.IBの文学の授業で、作品の解釈を深めるのに苦労しています。何かアドバイスはありますか?

すごく分かります。私も頭がパンクしそうになりながら取り組んでいました(笑)。アドバイスをするとしたら、「分かるまで、とにかく読み込むこと」。冗談ではなく、1冊の本をクラスが終わるまでに最低20回は読んでいました。一部分だけ読んでも解釈は深まりません。最初から最後まで、全体を通して何度も読むことで、ある瞬間「これだ!」と繋がる時が来るんです。苦しい作業ですが、その分、作品が自分の人生観に影響を与えるような、何にも変えがたい体験になりました。

Q. 高校時代にやっておいて良かったことは何ですか?

「自主性」を身につけられたことです。特に、クラスで自分の意見を発信する経験は、アメリカの大学で非常に役立っています。アメリカでは、意見を言わなければ「その場にいない」のと同じだと見なされることも。英語力はもちろん大切ですが、それ以上に「自分はどう考えているのか」を伝えようとする姿勢が重要です。AIEで、その訓練ができたことは本当に大きかったと思います。

Q. 部活と勉強を両立できたモチベーションはどこから来ていましたか?

純粋に「楽しかった」という気持ちと、「諦めたら自分じゃない」という負けず嫌いな性格が原動力でした。でも一番大きかったのは、周りの仲間がいたからです。自分が辞めたら周りに迷惑がかかる、と思うと頑張れましたし、お互いに切磋琢磨できる仲間がいたからこそ、続けられたのだと心から思います。

【留学とキャリアについて】

Q. 海外にいると、日本の就職活動をどう進めればいいのか不安です。

その気持ち、よく分かります。でも心配しすぎなくても大丈夫です。今は留学生向けの就活イベントがたくさんあります。ボストンや東京で開かれる「キャリアフォーラム」などが有名で、多くの日本企業が参加し、その場で面接から内定まで進むこともあります。留学生であること自体がアドバンテージになることも多いので、そうした機会を調べて積極的に活用すると良いと思います。

座談会を終えて

あっという間に予定の時間を迎えた座談会。大保さんの「日本に貢献できる人材になりたいからこそ、海外で学んでいる」という言葉は、グローバルな視野を持って社会に貢献することを目指すAIE生たちの心に、深く響いたようでした。

「勉強も、課外活動も、人間関係も、すべてが今の自分に繋がっている」。そう語る先輩の姿は、後輩たちにとって、未来を具体的に描くための大きな道しるべとなったはずです。

大保鴻子さん、忙しい中、後輩たちのために貴重な時間を割いていただき、本当にありがとうございました。今後の更なるご活躍を、心より応援しています!

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