11月3日(土)、国際バカロレアコース説明会&模擬授業を行いました。 今回の模擬授業は、IBプログラムのコアの一つ、Theory of Knowledge(TOK)、「知の理論」です。
今回のテーマは、TOKにおいて重要なコンセプトの一つである、「WOK (Ways of Knowing/知るための方法)」を取り上げました。WOKの一つである「言語」について考えるワークショップです。
15分のグループワーク課題は、「与えられた材料を使って、高いタワーを作る」という、いたってシンプルなもの。ただし、会話をしない、という条件付きです。 各チーム、ノンバーバルコミュニケーションを駆使しながら(?)、ユニークなタワーを作っていました。
ひたすら積み上げるグループがあれば・・・
細長いタワーを少しでも高くしようとするグループも。
保護者の皆さま、大健闘です。圧倒的な高さでした。 年の功、と仰っていましたが。。。
さて、TOKの本題はここからです。
この体験を通して、気づいたことを話し合い、シェアします。 静かだったクラスは一転、ディスカッションの声に活気づきます。
「目的がはっきりしていて共有されていたら、言語がなくてもやりやすかった」「逆に言うと、目的が与えられていなかったら、行動できなかった」「詳細な情報がすぐに伝えられずもどかしかった。話すことができれば、より効率的に伝えられたはず」「普段よりも相手の行動を注意深く見た」「察する能力の覚醒」etc.
いつもはここから、「知識に関する問い」に結びつけます。
例えば、今回の意見からは、「私たちは知識を伝える時に、どの程度、言語に頼っているのか」「それによって疎外される事柄はあるのか」などです。こうした問いについて考え、探求を重ねることで、与えられた知識に対してより自覚的になることができます。
IBクラスのおもしろい所は、身近なことや実体験から、普遍性を抽出していくことで、他のことにも応用して考えられる所です。
今回の模擬授業、参加者の皆さんにも、そのおもしろさを少しでも感じていただくことができていれば、幸いです。