TOP > ニュース・トピックス > トピックス > IBから国公立大学へ 卒業生インタビュー

2022.12.08

IBから国公立大学へ 卒業生インタビュー

国公立大学受験は偏差値ではなく「何のために学ぶのか」で選択して合格しました。
~「新しい自分」にならないと選ばなかった進路へ。“自ら学ぶ者”になった卒業生~

後藤有里さん
名古屋市立大学人文社会学部 現代社会学科

 

今回インタビューに答えてくれた後藤さんは、地元で有数の進学校に入学しましたが、その後早々に本校に転入学を決めました。

転入後、学生寮で生活をしながら、IB クラスで学び、探究型学習を通して学びを深める中で、「何のために勉強しているんだろう?」という自らへの問いに直面し、悩み苦しみながらも、真剣に向き合いました。

その過程では、色々と相談することができる友人、励まし合った仲間、お互いを高め合ったクラスメイトなど、様々な生徒が自分を支えてくれたと話してくれました。そのような実感があるためか、インタビューの最後には力強く「自分が苦しみながら乗り越えた経験が後輩の勇気になったら嬉しいです」と話してくれました。

進路の決め方には様々な方法があると思いますが、後藤さんは自分が学びたいことから探し、高校時代の学びを表現することで希望の大学に合格しました。真剣に自分自身に向き合い、課題を乗り越えていった結果だと思います。

 

ずっと抱えていた問題意識を行動に移すことができた高校のクラス中学生の頃から AIE に転校するまでは、ニュースなどを見て、問題意識を持つことがあっても行動に移す機会がありませんでした。
1 5 月に転入してきた後は、特に IB CAS の活動で、関心があった事柄について調べて、計画して実際に行動に移すことができました。

クラスを受け始めたころ、地球温暖化や貧困問題などは、自分とは関係ないと切り離して考えてしまっていたところがありました。
色々と調べていると、自分と結びついていることがわかりました。
自分が実際に行動することがどれくらい社会にとって有益なのか当初は疑問でしたが、小さな行動でも力になり、自分一人じゃなくて大勢で取り組むことで何か成果が上げられる、ということを知る機会を与えてくれました。

CAS:IBDP の中核を為す科目の 1 つ。生徒は、主体的に取り組む体験的な活動を通して、企画力、協調性、問題解決能力、意思決定力、やり抜く力等を身に付けます。

 

コミュニケーション能力やリフレクション力が身に付いたクラスの活動プロジェクトを始めると、他の人との協力が必須になってきます。
ポスターやプレゼンテーションで呼びかけたりしても、最初はなかなか関心を持ってもらえないことがありました。
しかし、それで諦めるのではなく、どのように工夫すれば関心を持ってもらえるかをもう一度考えて、色の配置を変えてポスターを作り直したり、相手の反応を見ながら改善を重ねたりしました。

特に他国の生徒と協働した、環境問題に関するオンライン国際会議「インターナショナル・ユース・ディスカッション」では、事前に起こり得るリスクをあらかじめ想定して、いかにそのリスクを無くすか、どのように対処するかについて考えた上で臨む必要があり、自分たちが行った行動がどのように周りに影響を与えるかも深く考える機会でした。

上手くいったりいかなかったり、その要因や原因を追究してリフレクション力が身に付いたと思います。
また、大きな活動は一人ではできないので、他者と協働する中でコミュニケーション能力が高まりました。

2 で英検準 1 級を取得、でも最初は英語を遠ざけていた英語のリスニング、スピーキングには抵抗があり、遠ざけていましたが、CAS の活動で世界で共通言語となる英語を使えた方が、活動の幅が広がることに気づき、頑張ろうと思いました。
クラスメイトの取り組む姿勢に刺激されたり、また、授業で週数時間、英語を使う機会があったりしたため、モチベーションが維持され、英語との距離も縮まって、英検準 1 級を取得できました。

大学進学のためだけの勉強では意欲が湧かなかった受験のためだけに勉強していると、途中で心が折れていたと思います。
○○大学に入るために受験勉強しようって頑張っていても、皆、一度は、「何のために勉強してるんだろう」って考えることはあると思うんです。
でも私は高校生活を通して内発的な学習意欲がついたので、受験が苦にならず、どんどんと意欲が湧いてきました。

特に CAS の学習では自分で課題を見つけて活動をするので、「これをしないとけない」という枠がありません。
何のために勉強しているのか、常に「自分はこのために現在学んでいるんだ」ということが明確です。
また、他のクラスのディスカッションで、自分を見つめながら意見を述べる機会がたくさんあったので、自分について深く理解できるようになりました。
知識を暗記するだけではない、こういった学習が、これからの時代に求められる能力を育てる教育だと思います。

高校時代の学びが大学受験で活かされた名古屋市立大学人文社会学部はパンフレットや HP を読んで、自分が学びたい分野が学べると思うようになり、進学先に決めました。

総合型選抜では、入学選考にプレゼンテーションがありました。
CAS のクラスなどを通して、案内のポスター作成やプレゼンテーションを行ってきた経験があったため、その経験を活かし、どのようにしたら印象的な発表ができるかを考えました。
また、私は実際に環境問題について調べ、どのように自分が関われるのかを考えて活動をしてきたので、借り物の言葉ではない表現をすることができたと思います。

高校時代に様々な人と関わり、自分自身に向き合い、実際に行動することで学んだことは今後も活きていくと信じています。

Related article

関連記事

Contact

お問い合わせ

電話でのお問い合わせ

0120-43-5931

【受付時間】9:00〜19:00

TOP > ニュース・トピックス > トピックス > IBから国公立大学へ 卒業生インタビュー